上記は、仙台市の学習意欲の科学的研究に関するプロジェクトで調査したスマホ使用時間と、学力との相関関係を調べたものです。1時間をこえるあたりから急激に点数が下落し、2時間を上回るとさらに大きく低下していくのがおおよそ見てとれます。数学のほうがより顕著になっています。
特筆すべきことは、スマホ2~3時間以上の使用が習慣になると、学習時間の長さに関係なく、成績が大きな低下傾向をもつということです。
この領域にいる子供たちには、youtubeを見ながら宿題をしているなど、「ながら勉強」が日常化している可能性があります。
『スマホはどこまで脳を壊すか』という本のなかで、さらに深刻な問題点がいくつか指摘されています。以下にこの本から重要なポイントを抜き出してみます。
① スマホ1日3時間以上使用するだけで、どれほど勉強しても成績が上がらなくなる
一般には、スマホの使いすぎによって勉強時間や睡眠時間などが減り、成績が上がらないものとイメージされています。しかし実際には、学習時間が多かったとしても、スマホの使用時間が1日3時間以上であると成績が停滞することが分かっています。
さらに追加的な検証では、子供たちのスマホ使用時間が1日1時間未満になるだけで、成績が改善されるということが分かりました。
② スマホなど「ながら勉強」の3時間は、集中した30分と同じ効果しかない
毎日の学習時間がたった30分でも、スマホの使用への依存がなく、完全に集中できる子供については、成績は平均点以上が獲得できる傾向があります。一方、スマホなど「ながら」勉強をすることがクセになっている生徒については、1日の勉強時間が3時間であったとしても、上記の30分集中した子供たちとほとんど変わらない成績になることがデータで判明しています。
③ スマホと紙の辞書では言葉を調べるときの定着に大きな差がある
紙の辞書を使用している際の脳活動は非常に活発であり、思い出せる単語の数も割合として多くなります。スマホのほうは逆に脳活動は低下し、定着が弱いことが判明しました。スマホで調べたことが脳には残りにくいという現象は、事実として存在します。Google効果やデジタル性健忘と呼ばれています。これは、スマホの場合、脳が覚える必要のない情報として仕分けしてしまうという可能性が指摘されています。
いかがでしょうか。衝撃的な内容と感じるポイントもあったかもしれません。こういうわけで、学習塾グレースガーデンは、タブレット学習をメインにすることを推奨していません。参考にするべき素材は多くありますが、やはり中毒性が強すぎるためです。
当塾では、プリント学習によるメリットのほうが大きく、おすすめしています。
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