2023年第1回基礎学力テストでは「社会」の点数が悪い生徒さんが多かったようです。
一般論としては、
第1回 地理と歴史のみ(公民は入らない)
第2回 地理と歴史+公民 (公民が入るから、ここがんばろう)
となりますが、社会は一番取りやすい科目とされるだけに、よくいろんな人に小馬鹿にされるところもあると感じています。そのキーワードがこれ。
「社会なんて覚えるだけやん」
これは生徒も、保護者も、塾関係者も口をそろえておっしゃいます。ただ少々、強引すぎるところもあります。確かに暗記の要素は強い、でも社会の本当の「かたち」というのは単に覚えるという話ではないと考えています。
今回は歴史について考えてみます。
歴史が苦手な生徒さんにまずテストすることがあります。
それは、時代の流れを最初から最後まで◯◯時代を言えるかどうかということです。
聖徳太子も、承久の乱も、狩野派も知らなくていいです。◯◯時代という順番だけ、最初から最後まで言えたらOKです。
社会を苦手とする生徒さんの大半は、ここでつまります。実は、これが歴史において、点数が伸びない最大の原因です。
右側は時代の流れ(時間)、それぞれに対して観点(領域)があります。教科書的なまとめで簡単にイメージを作っています。
歴史は構造的にとらえなければいけません。たとえば、飛鳥時代の政治は「推古天皇」と「聖徳太子」によるもの、奈良時代の政治は「聖武天皇」によるもの、といった具合に分類できます。
定期テストで高得点が取れるのは、この時代の範囲が狭かったり、ワークのままに出題されたりしているためです。「社会は暗記でしょ」というのはこのことです。
しかし、実力テストや基礎学力テストになると、時代は増え、領域も増えます。ほとんどの生徒は、「政治」の人物には詳しいですが、「生活」(文化)の細かい出題になると、途端に弱くなります。
上の簡単な分類でも、生徒のみなさんは9つの領域に分けて、情報を整理し、理解しておかなければならず、テストでは適切な項目を頭から引き出すことが求められるのです。
自分の理解度をチェックする簡単な方法があります。人物や出来事(キーワード)が出てきたときに、これは「何時代の人/出来事か」を答えられるか、頭で思い巡らしてみます。
これが難しいと感じるようでしたら、歴史の勉強方法が間違っているかもしれません。
今からでも遅くありません、まずは歴史の順序をしっかり暗唱しましょう。
その上で、上記の時代と領域を分類することを常に意識して勉強を進めてください。
これからのチェック方法は、いつも「これは何時代か」という問いかけです!
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