2023年第1回基礎学力テストの点数結果が公開されつつあります。点数が悪く、落ち込んでいる方もいるかもしれません。
今は復習したほうがいいのか、それとも次に向けて取り組んでいくほうがいいのか、少し悩ましいかもしれませんね。よりよい点数を取りたいと本気で願うなら、
「急がば回れ」です。
→危なくて短い道よりも安全で長い道を通ったほうが速く着く
今回はやってはいけない3つの危ない行動パターンを記します。
(1) 何が出題されるのかに注意しすぎてはいけない
基礎学力テストは、問題で何が出やすいのかということに意識が向いてしまいがち。それが範囲として、いくらか絞れるのは事実ですが、それ以外の内容は出ないという意味ではありません。
あくまで受験のゴールは、すべての範囲においてあらゆる単元において、みなさんが理解をしているだけでなく、問われた問題にたいして、正確な解き方を見極め、根拠をもって答えを引き出せることです。
つまり、本当の受験勉強の到達点というのは、いちかばちかに頼らない状態に仕上げることを意味します。「確率」でいちかばちかの勝負するのは、避けたいところです。
この原則を忘れて、学習に取り組んでしまうと、学習範囲が狭くなります。結果的に「あれ?こんな内容知らない、やってなかった」という現象に陥ってしまいます。
(2) 基礎学過去問を解いてもダメ
学校や学習塾で、基礎学過去問をたくさんもらって解いてがんばった人も少なくないと思います。過去はそれでも通用した時期、科目がありました。しかし、今はハイリスクです。
そもそも過去問の利用自体が、「学習塾」の場合は、プリントを大量に刷って配布し、解かせることは違法になりますので注意が必要です。
(もちろんネット上で購入するのもダメです)
参考URL https://www.jcea.info/nyushi2.html https://www.nishinippon.co.jp/anatoku/question/1978/
過去問は「方向性」を与える助けにはなります。方向性をもつというのは、問題の範囲を知る、問題の構成を知る、単元ごと出題難易度を知るなどといったことです。しかし、これはもちろんまったく同じ問題が出るということではありません。
たださきほどの(1)に戻りますが、みなさんのゴールはすべての範囲においてあらゆる単元において、答えに行き着く力を身につけることです。
したがって過去問に出るような問題が出るに違いないから、しっかりおさえておこう、というマインドはとても危ないのです。そこで学習に必ず偏りが生まれます。そして同じ結論として、「あれ?こんな内容知らない、やってなかった」となってしまいます。
(3) 復習は、テストを解き直すだけでは意味がない
実際のところ、ほとんどの生徒さんにとって、基礎学力テストを解き直す気力は残っていないと思われます。復習するとしても、なんとなくどこかで「解説」を聞いて、そうだったのかというその日の雰囲気で終わる可能性もあります。
復習という言葉は、単に問題をやり直すという意味に誤解されがちです。どちらかというと、みなさんのそれまでの戦略、行動、計画などを振り返ることのほうが大事です。
少なくとも最低ラインとして、生徒のみなさんが情報として仕分けできているかどうかが重要です。分け方はいろいろありますが、シンプルに3つにしてみましょう。今回は、基礎学力テストの答案を見ながら、マークをつけるものとします。
◎ マル 正解であり、その根拠も明確にあっている
△ サンカク 正解であるが、その根拠は間違っている(たまたま正解だった)
不正解であるが、その根拠は合っていた(計算ミスなど)
✕ バツ 不正解(根拠/理由もわからない)
ここで生徒のみなさんが一番気をつけなければいけないのが、△にある問題です。これに該当する単元については、実は「分かっているつもり」になっていて、本当は「分かっていない」という危険なポイントだと分かります。
特に選択問題については、ABCDがあって、答えはAかBで悩んで、いちかばちかでBにしたら、◯だった、みたいなことがあります。
復習の視点としては、これはOKではありません。
AとBで悩んだ = AもBもよく分かっていない ということになりますので、これはどちらも復習して、何が異なるのか再確認する必要があります。
どこまで細かく復習していくかには限界があります。しかし、優先順位として高いのは難しい問題を解説してもらうことというよりは、みなさんが手を動かしてどこの単元が本当に分かっているのか、分かっていないのかをきちんと仕分けしておくことです。
その上で、この仕分けすら忘れてしまいますから、整理と対策の目次部分に記録するなどして、自分のなかで記録を上書きしていきましょう。実力テストなどでも同様です。
受験にむけた「復習」においては、こうした自分の足跡を記録していく行動が、効率よくすべての単元を網羅するために絶対必要な「作法」になります。
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